盲目の貝類学者をリリー・フランキーが演じている。
彼は沖縄の離れ小島に住んでいる。一人でいることが生きることなのだ。そんなある日、島に流れ着いた女の奇病を貝の毒によって思いもよらず治してしまう。それからその噂を聞きつけた人々で島は騒々しくなる。島に流れ着いた女性を寺島しのぶ、二番目に奇病を治療した少女を高橋愛、学者の息子ヒカリを池松壮亮が演じている。
全体を通して抽象的で絵画のような表現だった。奇病を治すという奇跡の物語であるはずが、音楽はなんだか不穏な雰囲気を出し、学者は終始悪夢にうなされ浮かない顔だ。一言で言えば不穏&不思議な映画。
寺島しのぶは毎度のことながらすごく体をはるな、と思いながら見ていた。
この話の中で貝の毒があるものには奇跡の薬となり、あるものには劇薬になる。これは地球上のすべてのものに当てはまる法則なのではないだろうか。