YURINA

ワタシが私を見つけるまでのYURINAのレビュー・感想・評価

ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)
3.5
お一人様が赦されるのはいつも都会の街だと思う。いろんな人がいて多様性がある程度容認されていて。私自身が自分の普通の人とずれている部分を見つけるのがうまくて普通に馴染めないなぁと思ってしまうことがあるから東京が向いていると思った。私が生まれ育った地方都市で多様性だお一人様だ云々言ったってもっといろんな重圧に押しつぶされていたような気がする。多様性を都会の特権にせず、いろんな土地でいろんな人間関係の中でいろんな在り方があったらいいなと思った。

お気に入りのシーンは「クリスマスってお一人様には辛い時期だろう」という彼女持ちの男性に対して背伸びも強がりもなく本心から「めちゃくちゃ楽しいよ!」みたいな返答をするシーン。そうなのよ。私も久しく恋人がいないけれど、浴衣を着て見る花火も綺麗なクリスマスのイルミネーションもバレンタインの自分宛のチョコレートも全部最高。価値観や幸不幸を決めつけてくる人がずっと嫌い。私もああやってカラッと楽しそうに言い返しちゃえばいいんだなって思った。

海外のお一人様はなんだか華やかで私はつづ井さんの絵日記のようなお一人様の方がしっくりくるけれど登場人物も世界観も可愛いし見て損はないと思う映画。
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