やっぱりカルカン

美女と野獣のやっぱりカルカンのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
3.7
2回目の視聴。前回の金曜ロードショーは本編ノーカット放送だったが今回は放送枠が前より10分短いので、少なくとも10分程度は本編がカットされている。

元々アニメ版の美女と野獣がディズニーアニメで1番かもしれないぐらい好き。
特に歌が良いんだけど、ディズニーの実写シリーズの歌は全部アニメ版と歌詞が違っているのが微妙…好きな歌なのに一緒に歌えないのは個人的に辛い。

前回見た時は、ル・フゥがゲイ(ガストンの事が好き)とすぐ分かったけど、今回は一部カットされていたのかあんまりだったような。また、ダンスシーンに同性カップルがいるなど性的マイノリティへの配慮がみられ、国によっては当該シーンがカットや編集されているとのこと。
個人的には物語の本筋を邪魔せず自然に存在してくれれば何とも思わない。ダンスシーンは頑張って探そうとしたが見つからなかった。

その前にフランス版の実写・美女と野獣を何度か見ているので頭の中で映像が混ざってしまう。新キャラがいたり、野獣とベルの母親に関する説明があったりいくつかの違いはあるが、本筋はアニメ版とほとんど変わらないので安心して見ていられる。
野獣のお茶目な一面や、ルミエール・ポット夫人など調度品に姿を変えられた従者たちのコミカルな表情などはやはりアニメ版の方が可愛らしい。
黄色いドレスでダンスを踊るシーンは舞台を大きく使うためだと思うけど、振り付けがせかせかと忙しくて、ゆったり優雅な感じではなかったかな…アニメ版の方がロマンチックだったような気がする。
一度も美女と野獣を見た事がなくて、初めてが実写版だった人は機会があれば是非アニメ版も見て欲しい。ベルにとって次第に野獣が大切な存在になっていく過程も、アニメ版の方が分かりやすいと思う。

俳優さんも、建物も衣装も美術も、とにかく美しい。画面が全体的にちょっと暗い気はするが、映像の美しさは実写版ならではの見どころと言える。
日本語吹き替えは、レ・ミゼラブルのオールスターなのでミュージカル好きな人にもオススメ。
ラストもスッキリしているので見終わった後優しい気分になれる良作。また5年後ぐらいにテレビ放送してくれたら絶対見ようと思う。