あの「美女と野獣」をエマ•ワトソンがやるってことでかなりワクワクしていたら、ディズニー初の同性愛者のキャラクターを入れてきたってことでニュースになりましたよね。ロシアではR-16指定がついて、マレーシアでは一時は公開見送りになって、すごくモヤモヤした気持ちになりました。
(マレーシアではその後、ディズニー側との交渉の結果、公開が決まり、ムスリムのマレーシア人の友達と私はこの件について意見を交換したかったんですが…、「LGBTについてどう思う？」に直接な答えを貰えなかったところに、もうなんか答えがあるような気がして悲しくなりました。彼女のムスリムとしての価値観も勿論否定はしません。けど、そこも踏まえて、ちゃんとどう思ってるのか討論したかった。)
閑話休題。
彼女からは「アニメだし全然大丈夫だった〜」とか言われて、じゃあどう描かれているんだよ！と思って、観てみたら、こうしてニュースに取り上げられなきゃ言われるまで気付かないレベルでした…。好きと気付かせない、でもちゃんとよく見ると確かに好きだっていう素ぶりをしているというキャラ設定までしないとゲイは登場してはいかんのですか…
とか思ってたら。私、野獣よりはガストンの方が断然カッコいいではないか！と思って調べたら(野獣が王子様に戻っても、あれれ？野獣の時の方がカッコよかったのでは？となるあたりもアニメに忠実で笑いました)、演じてる俳優さんがゲイだとカミングアウトしてるではないですが。あとコグスワース、ガンダルフの彼だった！と気付かず、これまた調べてたら、彼もゲイ。
確かにルフウがガストンにまとわり(?)ついてる時に思ったんですよね。ガストンはこの好意に気付いてるの？っと。ルフウからの言葉や素ぶりに罰するわけでも、振り払うわけでもなく、ガストンはただただやんわりと受け止めている。きっと友達いないから(失礼)、あんな風に慕ってくれるのが嬉しいのでしょう。と思ってたんですが…でも彼はバイ(もしくはゲイ)だったとしたら？ベルへの追っかけは、ゲイであれるという選択肢を知らなかったとしたら？
コグスワースは最後に元に戻った後、妻らしき人が迎えに来ますが、なんか嫌がってませんか？私はあの描写よく観てて意味が分からなかったんですが(どこかで奥さんが厳しくて逃げ出したなんて話されてましたっけ？)、これまた彼もゲイだとしたら話が変わりますよね。
というように、確かに公式的にキャラ自身にゲイとして見せてるのはルフウであったかもしれないけれど、いくつかのこうしたヒントを通して考えると、もしかしてもっと大きな何かを提示してきたのかなーと勝手に解釈しています。私の勝手な勘違いだったらあれなんですけど。
それにしても、ゲイ描写への批判する人にLGBT擁護側がジョークで「そもそもこの映画自体、野獣×女の子だけどね！」っていう反論はよかったですよね。
話は変わって、Dlifeでやってたアニメ版を観て、間を置かずして実写版を観てしまったんですが、ちょっと失敗でした。何が起きるかエピソードが完全に頭に入ってるのでドキドキがない…！かつ、あそこと違う！みたいな完全に答え合わせになってしまった…！もっとぼんやりした感じで観たら楽しめた部分もあったかな…(遠い目)ベルが本を借りに行くシーンはおじいさんのお店で本は所狭しに詰まってて、梯子がういーんって動いてそこがいいのに、とか。野獣が図書館に案内するシーンは、ベルに何か贈り物したいけど何あげたらいいか分かんないから、ルミエール達と相談して、本が好きだからってドキドキしながら図書館に連れて行って見せるシーンなのに、あれじゃあ、ただのよくある「私たち同じ趣味なのね！」で終わるじゃん。合コンか。萌えが足らん！きゅんがない！
どれくらいの子どもが今、ディズニークラシックと言われるアニメを見てるのでしょう。私はいつぞやのスティチブームの時が本当に恐ろしかった。みんな、スティチが宇宙人で身体からたくさんの足が出るのを知らんな！と。アニメ本編を観ず、キャラの可愛さだけでグッズを買っている人がいることをこの時に知りましたね。
結局、原作との答え合わせで終わってしまう実写版の楽しみ方を分からずにいたんですが、そういう背景を踏まえると、「ズートピア」や「カーズ」と言った新作だけではなく、過去の「フィルム自体は古いけど名作」を観させる為に実写版は製作されてもいるのかな、なんて思ったり。(今回のゲイ描写や黒人俳優抜擢等、過去作に現代から挑戦するという意味は勿論あるのは重々承知で)
それにしても、初めて4DX(字幕版)で観たんですが、3D自体もアバター以来で時代の進化を感じましたねー！揺れる揺れるっていうから覚悟してたら、4DX始まるよ！っていう予告編が1番怖いっていうのがミソでしたw +¥1,400(眼鏡ゲットしたから今度からは+¥1,300!)は確かに高いけど、暇つぶしに何しようって時に、手軽にアトラクションに乗れて楽しめるのはよし。字幕も3Dだと辛いって聞いてましたが、全く問題なし！今度からは積極的に3D版も観ていこうと思えたいい体験でした。
