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シグナルの犬のレビュー・感想・評価

シグナル(2014年製作の映画)
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様々なSF作品の美しいシーンだけ切り取って繋ぎ合わせたような…おいしい料理を片っ端から鍋にぶっ込み水で限界まで稀釈したような…味のしなくなったガムのような映像と脚本。
ハッカー・宇宙・エイリアン・改造人間・防護服・収容施設…とりあえず中2心が擽られるようなかっこいいものを出したいが為に取ってつけたようなストーリー、すべての要素がちぐはぐで、整合性が取れていない。
全員会話が下手すぎて台詞から何の情報も得られない。全員宇宙人。
もちろん映像からも大した情報が得られない。観客の想像力に丸投げ。
あのパワードスーツのような兵器を人体に移植できる宇宙的技術力を持ちながら、何故か銃は地球レベル(地球の銃器マニアだろうか?)。
敵は常にのんびりしてる。あまりにも警備がザル。やる気あるのかないのかはっきりしてほしい。それに加え、スローと同じ走馬灯(思い出が少ない)をあまりに多用するので緊迫感がどんどんなくなってくる。
メガネの人も別に死なずに済んだだろ、お前には立派な足が付いてるじゃないか…。
ハッカーの設定も改造人間の設定も果たして何の意味があったのだろうか? メガネの人、設定過多で何も活かせずに困ってたよ。
女の子も、主人公の前にぶら下げられた人参以上の働きをしなかったのが残念だ。寝てるか、泣いてた。
敵ハッカー・エイリアン・技術開発局長みたいなやつも、メールたくさん送ったり心霊現象見せて怖がらせたり、うまく喋れなくて主人公を怒らせちゃったり、殺すのかと思いきやいきなりデレたり、一体何がしたいのか、微笑ましくすらあった。
ツッコミどころを探すのが楽しい映画でした。
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