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ローリングのamamのネタバレレビュー・内容・結末

ローリング(2015年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

元教師と教え子とキャバ嬢の三角関係のお話かと思いきや、お話は思わぬ方向に。元教師のナレーションで話が進んでいくので、なんだかざわざわする。
どうにも教師とは思えないうさんくさい風貌の元教師から「教え子」という言葉が連発されるのが違和感ありすぎた。教師像ってのがある程度自分の中にあったんだなと。

本作はこの教師の転落劇と思っていたけど、「転落」ではなく「変身」の物語だったのですね。
冨永監督(大好きな映画監督!)はインタビューで以下のように言ってます。

「たとえば、お金がなくても、女にモテなくても、どうでもよくなる。それもひとつの変身です。そこまでいくと、すがすがしいというか。こっちが気後れするくらいに。ひょっとしたら、そういうことに憧れているのかもしれない。あるとき、何かをきっかけにして、ひとは変身するのではないか。」

わたしも人目を気にしなくなることに憧れはあって、強すぎる自意識とどうやって付き合っていくかはずっと課題です。
この話がまさかそういうテーマを含んでいるとはわからなかったけど、ラストシーンは何故かすがすがしい気持ちになったのは、彼が「変身」したからなのでしょう。

途中で不良に変身した元教師が乳揉みしだく場面は笑った。わかりやすい変身ぶりが面白い。落ちぶれた元教師がやけにモテるのは男の変身のロマンね。

水戸の実業家から指名された形で作られた映画だそうで、ちょこちょこ水戸っぽいエピソードも出てくる。
本作で唯一まともだと思っていた貫一だけど、コンビニのサラダパスタの残りに納豆入れるのを「そんな汚ねえ食べ方すんなよ」って言ったとき、みはり同様興ざめしたなー。いいじゃんね納豆パスタおいしいし!

解説を読んでやっと冒頭の「鳥の巣」の意味がわかってなるほどと思ったけど、難しよ〜
鳥の巣は、ひなが成長すれば用無しになるもの。新しいひなが産まれてを繰り返してのローリング?それともおしぼりのローリング?オープニングとエンドロールもローリング。
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