ワダ

ヒメアノ〜ルのワダのレビュー・感想・評価

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
4.8
エンドロールの森田剛という文字でようやく自分が「映画を見ていた」ということを思い出した。それくらい知らない間に話に入り込んでいた。
冴えない日常と目の醒めるような狂気が紙一重で折り重なる表現に、改めてこれはフィクションという言葉だけでは収まらない現実だということを突きつけられる。
ムロツヨシと濱田岳のシーンでは堪えきれない笑いを提供しながら直後背筋の寒くなる森田剛のシーンに切り替わる、高低差にあっという間に99分が過ぎていく。
最後のセリフや森田(役名)の過去、狂気、後になって考えれば考えるほどジワジワと胃の底から形容し難い感情が滲み出てくる。もう一度見たい、もう一度見るだろう。
素晴らしい映画でした。
ワダ

ワダ