けべん

セルフレス/覚醒した記憶のけべんのレビュー・感想・評価

セルフレス/覚醒した記憶(2015年製作の映画)
3.6
レイノルズがけっこう真面目な役を演じる

SF作品に類される作品ではあるが、SF要素の作り込みはかなり甘く他作品の転用であることから、人間模様/人間の倫理に主眼が置かれている。どちらかというとヒューマンドラマの作品。

主人公はNYの建築王。2.5億ドルと社会的な偉業を達成したことから選ばれ、死んだ後の頭脳を培養した身体に転送するところから始まる。2種の人格と肉体が織りなす物語

肝心の、余命を伸ばして本人がやりたかったこととは?会社側のやってほしかったこととは?社会的貢献とかかと思ったがそうではなく浅い内容だったのがかなり残念。逆にいうと、思ったことは日頃から正直に伝える大切さを説いているのかもしれない。

物語の展開が読めて、SF要素の設定の甘さが目立つ。そうなると、人間関係や2種の精神や肉体の話を深掘りして欲しかったがそうでもない。全体的にフワッとした印象が強かった。描きたい点がいろいろありすぎたのかなと思い、どれかに絞られると良さそうではある。他の作品では苦労してる点もすんなり終わってびっくりすることも多かった