まこ

ラ・ラ・ランドのまこのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
ララランドというタイトルや、ラブストーリーのミュージカルという前情報で、なんとなくハッピーな感じの映画なのだろうと思い込んでいました。
ところが胸が締め付けられるほど切ない物語でした。

最近のミュージカル映画は歌の有無以外普通の映画と変わらないものが多いですが、こちらは人物たちの動きや踊り等『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』を思わせる、古い伝統的なミュージカルの手法で描かれています。
時代設定は現代なのに、レトロな雰囲気を感じられる点がお洒落です。
また、ロマンチックな場面から現実的なシーンに切り替わる時は、スマホなど現代のアイテムがスイッチになっていたのかな?
途中で気付いたので、そこに注目して再鑑賞してみたいです。

ラストの別の未来を見せつけられるシーンは圧巻です。
背景の人物が止まっていたり道具だったりフィルムだったりする所から「あくまでこれは夢物語ですからね」感をしっかり出してきています。
くどいほど美しすぎる映像が哀しくて哀しくて…。

とにかく構成と表現手法が見事な映画でした。
まこ

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