BlueMoon

ラ・ラ・ランドのBlueMoonのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
ロサンゼルスで夢を追う男女の恋とそれぞれの生きる姿を描いたミュージカル。人生最高の映画のひとつ!
もう何度見返したかわかりません。
珠玉の名曲たちと、色彩豊かで叙情的な映像がもう大好き。Another Day of Sunはいつも心を弾ませてくれる。

夢を追うということは大変なこと。選択は何かを失うことでもあるし、一度壊れたものは元に戻らなかったりする。それでも恋の感情は甘美でカラフルで素晴らしいものだし、成し遂げた二人の姿にはそういった人しかまとえない空気があった。
再会した二人が、もし恋が続いていたらと心を通わせるラストシーンは本当に胸いっぱいになってしまって…セバスチャンは心のどこかではミアと一緒にいることを望んでいたし、ミアもその未来を描いていたこともあったけど、二人ともその想いをわかった上で、夢を掴んだお互いを祝福しあう。最後のセバスチャンの表情…
現実的なストーリーテリングとファンタジックな演出が織り合わさって、現実と虚構の境界が曖昧な世界で紡ぎ出される、人生の醍醐味を切り取ったかのような二人の物語に、すっかり心を掴まれてしまっています。
夢を追うことって、人生って素晴らしい。

いろんな人とこの映画について話したり、レビューを見たりしていくなかで、好みが分かれるんだなと知りました。
『セッション』でチャゼル監督が有名になった後だったので、アカデミー賞を獲りそうということで大々的にプロモートされ、多くの人がご覧になった分、さまざまな見方で見られてきた映画だと思います。こんなにレビュー数も多いし。たしかに、ポジティブなエネルギーが爆発しているような他のミュージカル映画を思い浮かべて観ると肩透かしを食らうことは想像に難くないですね。
ラストの終わり方も賛否両論あるようですが、僕はこれこそ「ハッピーエンド」だと思っています。これがラ・ラ・ランドの良さ。
現実でも、失うことだって、成し遂げられないことだって多い人生。そういうことを踏まえた上でこうやって夢を追うことの素晴らしさを教えてくれるこの映画は、本当の意味で僕らの人生を肯定してくれる人生賛歌なのではないでしょうか。

200本目のレビューを大好きなこの映画にできてよかった!
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