SeijiOkumura

ブラフマンのSeijiOkumuraのレビュー・感想・評価

ブラフマン(2015年製作の映画)
3.0
僕もあいつもこのバンドに中指の立て方を教わった。
特に大した理由もなかったけど、あの頃は大人と社会が憎くてしょうがなかった。
だからパンク聞いて唾吐いて悪態ついてた。

僕はつまらん大人になって、まともな人生送ってるけど、あいつは決していい人生じゃなかったと思う。ガキがそのまま大きくなった感じの奴。かなり追い込みかけられてたらしい。
終いにはどこぞの町で首くくったってさ。

親さんから連絡があって線香上げさせてもらった。

猫のおしっこ臭い部屋で、友達だけは沢山いたって話とか、あいつの好きだった音楽の話、実は隠れて悪いことしてましたとか、いろんな話をした。
ここ10年以上まともに話しをしてなかったみたいだったから最初はなんか他人事みたいだったけど
だんだん話してる内にこっちもあっちも辛くなってきて、親父さん一言でお開きになった。

「もう来なくていいからね」

ちゅらい。ばいばい。
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