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マネー・ショート 華麗なる大逆転のpenのレビュー・感想・評価

4.0
実際に起きた金融破綻を、複数の主人公達の視点から語る作品。

役者を使いながらも映画全体の作りはドキュメンタリーのようであり、経済状況がゆっくりと泥沼に沈んでいく様子を迫真を持って描いていた。反面、そのタッチが株関連の専門用語を説明するパートと食い合わせが悪かったような気もする。ただその解説はバラエティーに富んでいて分かりやすいのは確かであり、この映画をそのままNHKスペシャルかテレビ東京の経済番組枠で流しても問題無いだろう。

本作は、このようなことが2度と起きないようにする為に過去を振り返ったものではないと思う。いまもまた問題の芽が出始めていて、そのことに警鐘を鳴らす為の作品だ。そういう意味では、この映画は終わりのない現在進行形の真実なんだろうなと最後まで観て感じた。
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