ふかしゅう

探検隊の栄光のふかしゅうのレビュー・感想・評価

探検隊の栄光(2015年製作の映画)
1.5
予告編以上の期待値を上回ることはなかった。被り物や現地ガイドとのコント的なギャグの応酬で、鑑賞していると次第にどうでもよくなってくる。

中盤、「バカバカしいことでも命懸けでやっている」といった藤原竜也の演説シーンが入るも、スタッフ達は番組をテキトーな雰囲気で作っており説得力皆無。
そもそも最初は藤原竜也だけやる気に満ちてて、スタッフ達のテキトー加減の間で空回りするコメディなのかと思っていたが、いつの間にか「番組作りを楽しんでるヤツら」といった風に藤原竜也がスタッフ達を評価し始める。
いやいや、どう考えても番組作りテキトーだっただろ。役作りの質問とか流してるし。このように1つ例を挙げればキリがないが、終始支離滅裂。

整合性を取るには、スタッフ達がやる気に満ちあふれており、藤原竜也はそれに戸惑うが次第に感化されていく。といった構図か、もしくは藤原竜也を更に熱血にさせ、ユースケ・サンタマリアが言う「バーン!」とした画が撮りたいというくだりの中で、
藤原「爆破…いれときましょう」
ユースケ「…は?」
みたいな感じで反政府ゲリラから火薬いただいて爆破シーンを無理矢理撮らせる。とかでもいい気がする。文字通りの命懸けだし、その方が反政府ゲリラが番組作りに関わる流れも違和感少なくできるし。

「バカバカしいことでも情熱を持って取り組めばいいものになる」というのが、この映画のメッセージにあると思うのだが、最初から番組スタッフに情熱を感じられない。なので話にノレない。邦画にありがちな、とりあえずメッセージ性を打ち出そうとするのはいただけない。
バカバカしい映画をやるなら、そんなメッセージ性入れずに終始バカやっててほしかった。

藤原竜也のくどい演技だけは否応なしに画面に引き込まれるので、藤原竜也の凄さを体感したい方にはおすすめ。
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