あじむ

たかが世界の終わりのあじむのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.6
公開が決定した時からずっと待ちわびていた作品。愛とは何か。この意味をドランなりの表現方法で複雑に描いたんだなという印象。

描かれるそれぞれの人間関係からは、際立って仲の悪さが伝わってくる。感情的に罵倒し合う兄妹や、妻を貶す夫等、表面的に観れば疑問しかわいてこない。それでも、はっきりとはしていないものの、家族としての繋がりをさりげなく感じさせるこの映画。

印象的なのは母親とルイ二人きりでの会話のシーン。自分に訪れる死を伝えられない息子と、その息子から何かを感じとる母親。「理解できないけど愛している」という台詞にやられた。

なかなかに難解だなと感じたけど、これトムアットザファームと同じ戯曲を元にした作品なんですね。もう一回観てこようかな……
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