こんなに観ていて息が苦しくなる映画なかなかない。
前情報もまったく入れてなかったので、はじめは「うん、なんだこれ」感が強かったけど、徐々に「ああ…」と苦しさが募る感じがした。
家族と兄の嫁と主人公。
それぞれが何かこう「こうしたい」みたいな何か漠然とした理想がありそうなんだけど、話が進むにつれて観ている側にはもどかしさやフラストレーションが募る。
「家族」は絶対では決してないし、「家族とは分かり合える」という神話に真っ向から立ち向かった感じ。
兄嫁が一人混ざってることで、観ている側的に置いてけぼりにされない感がいま思えばあったかも。
映像の質感とか音楽との調和とか、「な、なにかくる…」って感じの追い立て方とかすごく好き。最後の夕焼けと鳩時計。
あと俳優さんの瞳がとても綺麗で、ところどころ目は口ほどに物を言うを体現してて、良きだった。
It's only the end of the world.