愛が終わることに比べたら、たかが世界の終わりなんて——
自分が「もうすぐ死ぬ」と伝えるために12年ぶりに帰郷するルイ。
長いようで短い一日。伝えたいことが言い出せない空気。
病を得た身の終りを知り、若き日より遠ざけていた家へと帰ったルイ。母と兄と妹、兄の妻子。短い滞在、たった一言が言えずに。
歪ながらも関係を保ってきた家族たち。たった一人何かを悟った義姉に向けた口元に添える人差し指はルイの最大の愛だった。
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人は二度死ぬ。肉体的死と忘れられた時だと人は言う。
しかし、死という事実を知らなければ、終わりを知らなければ個人の認識の中ではそれは永遠に続くのではないかと思う。彼らの間にある愛が終わるわけではない。彼らはまた、ルイがどこかで生きていると思いながら歪な三角を形作り生きて行くのだろう。
・ギャスパー・ウリエルの青い瞳が印象的
・泣きそうな笑み
・恋のマイアヒ٩( 'ω' )وノマノマイェー