あおいことり

LOVERSのあおいことりのネタバレレビュー・内容・結末

LOVERS(2004年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

持ち点0.5±
★監督 0.25
★演者 0.5
★演技 0.5
★音楽 0.5
★脚本 0.25
★美術 0.5
★評価 0.25
★特筆 0.25

祖母と映画館で観た思い出を加味してスコア甘めです。

《感想》
小妹(シャオメイ)役のチャン・ツィイーの美しさにうっとりしました。金(ジン)役の金城武はアクション俳優ではないけれど本作では乗馬に弓、刀技と奮闘している点とベテラン陣との息の併せ方が良かったと思います。
劉(リウ)役のアンディ・ラウと小妹の関係性をシンプルに表現する鼓打ちのアイデアも良いと思いました。その他、感想は下記。

《舞》
牡丹坊の舞①
小妹のしなやかな体躯と可憐な歌声が美しい。金が歌に割って入るのが残念だった。

牡丹坊の舞②
鼓打ちは小妹の柔軟さを活かした躍動感ある動きに見応えを感じた。

《衣装》
舞での衣装二点も艶やかで美しいけれど、アジトで着用する緑色の衣装の機能美も素晴らしいと思いました。

《アクション》
エンタメ重視のフィクション作品のため、本作の竹林でのワイヤーアクションは私的にアリです。美しいアクションだと思う反面、竹林上空を直接移動するのはやり過ぎだとも思うのですが雰囲気はあります。チャン・ツィイーと金城武の息があわないと難しい場面もそつなくて良かったです。追手が先回りして竹林にあれだけの細工をいつ準備したねんとか、なんで竹が一本も刺されへんねんとか、ツッコミもしましたが…。

季節外れの大雪のため、美しかった紅葉の景色がどんどん白く覆われて雪原となる様子には驚きを感じると共に時間がバグる結果に。長時間の死闘は良いとして、フライングダガーが胸に刺さったままの小妹が力を振り絞って起き上がるまでの間…。とは言え、猛吹雪のなかを生身の人間が体を張っての演技はプロとしか言いようがないです。

《補足》
小妹は飛刀門という反政府組織の影武者で偽のアジトに捕吏を呼び寄せて一気に叩く任務のため、捕吏の副隊長である金を騙して捕吏の一団を誘導させた。劉は二重スパイで飛刀門に政府の情報を流すのが仕事。小妹の任務に協力して金と小妹を捕吏が追うように工作するが、小妹が自身の恋人のため、二人が親密になることに苛立ちを感じている。偽のアジトへの誘導は成功して捕吏の一団が詰め寄る一方で小妹に新たな任務が与えられるが、それは役目を終えた金の処刑だった。

《三角関係》
組織の一員として感情を押し殺す小妹、小妹との将来のため3年も命懸けの任務を遂行してきた劉。二人の関係を知らず、逃避行の最中に小妹に惹かれていった金。小妹は劉の気持ちを知りつつも金に惹かれていく。
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