ぱたぱた

神のゆらぎのぱたぱたのレビュー・感想・評価

神のゆらぎ(2014年製作の映画)
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ようやくみれました。結構好きです。
ドランの監督作品だとばかり思ってたけど違った。でも、たかが世界の終わりを先に見たとき、結構ぽかーんとしてしまったけれど、ドランは死に直面した時の近しい人の心理とか、死と愛情についてとか、そういうものについて考えているのかなと神のゆらぎを観て感じた。なんとなく共鳴している部分があるので。
小津みたいな廊下の方から枠の中に枠の中に…という構図をやっていて、かっこいい。もので遮りながら、視線をきゅっと集める構図かっこいい。音楽も映像も色味も劇的な効果を見せるよりもじわじわと力強く、という印象。
過去と現在が同時進行で進められていくこととか、飛行機事故とエホバの輸血が必要な患者を並列して物語を編んでいくこととか、絶妙に絡み合って不思議な感じ。
あと、女の人の目力がすごくて、あの重要なシーン、よかった。
この作品は愛や命や信仰や神などの力関係の中で自分が何を選び取るかという苦悩とか、なんだかんだ悩み抜いて選んだって簡単にそれが台無しにされてしまう運命とか、すでに語り尽くされてきたテーマではあるんだけど、その語り方がすごくうまいのだと思う。陳腐にならずに訴えかけるものがあるなと思った。
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