このレビューはネタバレを含みます
DCコミックスのヒーローを実写映画化したアメコミヒーローSF映画。
全体の感想としては「詰め込みすぎていいところがフラットにされてしまっている」という気持ちでした。
海底バトルという新しい戦闘シーン・左右に降るだけではなく上下にも動くカメラワーク・海洋生物のキャラビジュアルや個々の文明の違いなど本当に良く出来てる部分が多く、ビジュアルはとても良かったです。
しかし、いかんせんストーリーが感情移入しづらい。
急激に王としての使命に燃えだすアクアマン、
父親を殺されたのに最後は王の登場を喜ぶ魚人族の王女、
サブ主人公程度に登場シーンの多いブラックマンタは途中退場して明らかに続編で悪役やりますという終わり方など、魅力的に見せつつ核心まで掘り下げないためストーリーの都合上動いてるように見えてしまいます。
恐らくはジャスティス・リーグの続編で出すために登場させたブラックマンタの存在が他キャラクターの尺を食べてしまい、結果としてそれぞれ中途半端なストーリーになってしまったのではないでしょうか。
なにより最終シーンで母親が登場してしまっては弟の意欲がなくなってしまうから最後の最後に出させた、というのはなんだかなぁ……と思ってしまいました。