まーし

この世界の片隅にのまーしのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.2
公開当時は絵のタッチと配役から敬遠していたが、もっと早く見るべきだった。
画風も配役も作品にピッタリで独特の良さ、この作品のアイデンティティが強く出ていた。これはまさに、唯一無二の作品だと思う。
のんが想像以上にハマり役で素晴らしかった。彼女の声優としての実力からかなりすずに惹かれた。
これといって大きなストーリーがあるわけではないが、下手なお涙頂戴、戦争美化ではなく、人の強さや生きることの輝きを感じさせられた。
残酷なものを美しく、悲しいものを素晴らしく描くような、一見して相反する様々な事柄をきれいにまとめており、違和感なくそれらが胸中に深く染み込んできた。
そういったいろんな一つ一つの愛おしい描写が積み重なって胸を揺さぶられ、感動して涙が溢れた。胸が痛んだり、温かくなったり、本当にいろんな感情にさせられた。
「永遠の0」にあった、あの時代を生きた人々には皆それぞれ一人一人にドラマがあった的なセリフを思い出した。
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