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湯を沸かすほどの熱い愛の8csのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.8
"家族" "生と死"という割とありがちなテーマではあるが、それを象徴する1人の女性の特異な存在感が太い柱となってこの作品を特別足らしめている。

強さと優しさを兼ね備え、人を惹きつける不思議な魅力ある女性。そこへ自然と人が集まってきて…なんて話は一歩間違えれば安っぽい、それこそ既視感のあるありふれたものになりそうなところだが、キャストの魂の演技がそうはさせない。
構成は序盤から所々散りばめられていた伏線を後半にかけて取りこぼしなくひとつひとつ回収していき、最後にもしっかりオチをつけてくるあたり、全体的に落語のような感覚が…
…と思っていたら監督がブラマヨの吉田と同級生だったり、どうやらお笑いも好きな人のようで、その辺りの影響もあるのかなと。

ただ、本当はこんな風にいろいろごちゃごちゃ考えず泣きまくったらいいと思う。そちらが間違いなく正しい観方に違いない。

追記)ラストはちょっと、、もっといい終わり方あったでしょ、そこだけ残念。みたいなレビューちょこちょこあるけど、それじゃただのいい話じゃん。最終的に可笑しな家族だねぇってのが必要なんでしょう。それがなきゃこの作品がこの作品である意味が無いじゃない。そこが他の泣けるだけの映画との違いなんでしょう。ラストのことごちゃごちゃ言う人はこの作品がただ感動するからいい映画だーって言ってる人たち。
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