フランシスコ

湯を沸かすほどの熱い愛のフランシスコのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.6
愛と信念を貫いた主人公が生を遂げる最後の三ヶ月を描く。
何より芯の通った主人公の魅力が光る。

ストーリーは余命宣告、子どものいじめに、出て行った夫の帰宅に、連れ子の家出など現実味に欠けるが、
そのすべてのエピソードが、強い意志を持って行動する主人公の生き様、そして、その生き様を「遺伝」させていく家族を描き出すのにつながっていたので、あまり気にならなかった。

とにかく宮沢りえと杉咲花の演技がすごい。熱いのだが、かと言って周りが見えていないわけではない。明るく熱く生きなくてはいけないという信念を持って、迷いも抱きつつ意志を貫くというような深みのある演技。