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ハッピーアワーのGONのレビュー・感想・評価

ハッピーアワー(2015年製作の映画)
4.2
年跨いじゃったけどやっと観きれた… 去年観た分は内容ほぼ忘れてたので結局イチから見直したんですけど。

んまー本当に長いけど無駄のない5時間です…
自分はぶっ通しで観たけど疲れはしなかった。少なくとも『親密さ』の後半パートの様な苦痛はない。ピリついた空気と落ち着いた空気が常時画面に満ちていてとにかくストレスフリーで観られた。
完成度的には流石に初期の荒々しさがほぼ無くなって近年の濱口作品の様に技巧的な作りになっているように思えた。
そんで内容的には5時間もあるのに各々のキャラの結末が残酷だなと(別に悪い意味じゃない)… 避妊の件で家族会議になるシーンはやたらリアルで怖かった。ラストシーンの先の描写は容易に想像出来るくらい残酷なんだけど、それのお陰でタイトルの意味がなんとなく掴めた気がする(多分だけど、「その瞬間は幸せを感じないが、その後地獄の様な局面に陥った時に初めて過去の自分がいかに幸せな時間を過ごしていたのかという事実に気付く」的な意味だと思われる。知らんけど。)。

あと、普段から見慣れてる神戸の街並みを濱口さんが撮ったカメラ越しでみれたことが嬉しかった。
濱口さんが神戸でこの映画撮ったこともあってハッピーアワーは毎年末元町で上映されてたり、定期的に濱口特集も組まれたり。今の濱口スタイル(地位的にも)を確立した作品の撮影地ってだけでなんか誇らしいな。





追記:
爆笑シーン
・仕事放棄した挙句行為中の人間に対し一切悪気なく話しかけるかなりヤバい男、鵜飼
・口喧嘩で明らかに場違いな発言を連発する桜子
・あんま悪いことしてないのに急に男とセックスしてきたと暴露されメンタルズタズタにされるただただ可哀想な桜子の夫
・朗読後のトークで本の内容と無関係の仕事の話をクソ長い時間語ったかと思いきや豊富な知識と語彙力で周りの人間を圧倒する鉄仮面な純の夫
・夫が自宅に凸って来たので弁護士に超被害者面して電話をかけた挙句夫の頭からお茶をぶっかける純
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