ハッピーアワーの作品情報・感想・評価

「ハッピーアワー」に投稿された感想・評価

す

すの感想・評価

4.0
濱口竜介が出てきたところはサヨナラcolorのウッチャン登場時くらい笑いそうになった。
役者が出来ない演技はさせずに都度台本を修正していったそうだが、桜子の義母が息子をゲンコツするところはさすがに下手すぎて、直後のシリアスな場にもこのおばあちゃん来るんやと思ったら笑わずにはいれなかった。

ハッピーアワー論も同じくらい面白い。
Pandano

Pandanoの感想・評価

4.2
濱口作品を見るのは4作目。堂々の317分を1日で集中して見ることができ、まさにハッピーアワー🥰

30代の女性たちの人生を垣間見る。
私もその歳を過ぎてきたけど、今思うと30代はいろいろ迷ってた。

このスクリーンの中の世界に全く飽きることなくずっと浸れるのは、現実的な台詞が身にしみるからかな。人間の普遍性。
何かの出来事や思想を物語るのではなく、人間を写し撮りたいんだ、と。

たぶん「PASSION」もこの作品も、監督自身の実年齢と同じ歳くらいの主人公を撮っていると思うんだけど、これから歳を重ねてどんな作品を作っていくのか本当に楽しみ。私の方が年上だから、最後までたどり着けないかも…👵🏻が悔しいが。

そして、もう一つ楽しみにしてた阿部海太郎さんの音楽。
シューベルトの小品のようなロマンチックで上品なピアノ曲、素敵。

ところで、あの椅子🪑…ほんとに⁈
鵜飼がすごく怪しく見えた🧙‍♂️
新文芸坐オールナイトにて。
前から気になっていた濱口竜介監督作。
やはり5時間17分の長尺に尻込みしていた訳ですが、「ドライブマイカー」に度肝抜かれてしまったので意を決して。

9時間フル労働ダッシュ退勤からのオールナイト。
しょーじき寝てしまうんじゃないかと不安だったが、杞憂。
良い意味での緊張感が全編切れず、朝方帰宅しても興奮して直ぐには眠れなかった。

まずはシンプルに"素人"の演技というドキドキワクワク。
誤解を恐れず敢えて言えばその拙さは間違いなくある、のだが、そこに徐々に自分が馴染んでいくとその実在感と共感が半端ない。
4人の妙齢女性の物語。そんな物語とは遠い世界に生きている筈の自分がスクリーンに溶け込んでいってしまう感覚を覚えた。

そして、意図的な演出や脚本とは違う"何かが生まれる瞬間"のスリリングさ。
この作品自体が、神戸のアートセンターに招かれた監督が即興演技のワークショップを基に製作している訳だが、事前に「ドライブマイカー」を観ていた事がガイダンスに正になってくれて、とても助かったし面白かった。
また、本作を観たことによって「ドライブマイカー」という豊かな映画の、またひとつの魅力を再発見出来る様な気持ちにもなれた。

付け加えると、自分はあの作品に、カサヴェテスの「オープニングナイト」を重ねていたのだが、パンフレットの監督の談話で本作がカサヴェテスの「ハズバンズ」を鏡像とした「BRIDES」というコンセプトで始まったと書かれていて、我が意を得たりと嬉しくなったりもした。

映画の構成の面白さに関してはまだまだ語りきれないが、濱口作品がただ素人役者を起用した実験映画の域に留まらないのは、その映画の仕組みが、しっかり物語や作品のキャラクターを紡ぎ出す為に必要な、場合によってはこの形でないと表象出来ない方法である、という事。

それは、人と人の間にある何か、としか。
映画は時に、それを矮小化したり単純化してしまいがちだけれど、その安心というか不安というか霞の様に捉え切れない感情みたいな繋がりめいたものを、なんとか捉えようと濱口監督は試みようとしていると思う。
敢えて語り切らないこの物語は、だからこういう事だし、こんな形なのだと思う。

少し謎めいた、それでいて一見場違いな気もするタイトルも素晴らしい。
"ハッピー"とは何だろう。
まどろみの中で桜子が見た親友と息子の邂逅は夢か本当にあったことなのか。
ただその情感を言い表す言葉は"ハッピー"しか自分には思い当たらない。
肉鹿

肉鹿の感想・評価

4.2
神戸。30代後半の4人の女性。ほとんど30歳を越えてから友達になった間柄だけど、それぞれの生活の隙間を縫って温泉旅行にだって行く仲。だけど、みんな嘘をつきたくないから隠している気持ちを全て言ったりなんかしなくて———「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督作品。

上映時間が5時間を超えるていう見る前にかなり身構えちゃう映画。
それに主人公の4人含めて登場人物たちは演技未経験の人たちが占めてるから決して流暢ではなく、平坦なセリフ運びの日常シーンと比較して離婚裁判のシーンや本音の言葉で殴り合うなんていう非日常の部分だけは感情が乗ってるのがいかにもって感じですごく初々しい。

でも気になる部分なんてそれぐらいで、5時間があっという間だった。
ここまで長時間になった一因の、重心ワークショップや朗読会の長回しも省かないことによって弛緩する空気や変な空気になったりするのを存分に味わえてその場にいるような錯覚生んでたし、作品の根幹を語ってる部分もあるから短くしたらダメだってわかる。

それにやっぱり登場人物たちそれぞれの心理描写が抜群に上手くて、あっという間に引き込まれてた。
特に複雑に入り組んでる女性に対してシンプルな思考してる男性ほど彼女たちの救いになってたのが上手👏
主人公たちと接する男性は何人もいたけど、結局「いっしょに抜けちゃいますか?」と臆面もなく伝えれる男性の方が支えになってしまうのは切ないけどとても現実的でよかった。

5時間以上の時間を費やしても主人公たちのことをすべて理解できたなんてちっとも思えないのが逆に愛おしくて、また会いたくなって見てしまいそう。それぐらい生身の人間と接したような気分になる映画でした。
松本

松本の感想・評価

4.8
本編もさることながら、サブテキストと「『ハッピーアワー』論」がかなり面白い
ken1m

ken1mの感想・評価

4.2
この映画を観た人とは背中を合わせ、せーので立ち上がる共同意識を共有できるのではないか.それはみんな違う方を向きながら、伝わるあの感覚.
重心を失ったコミュニケーションの先に待つ「転倒」

「言ってくれれば…」
突きつけられた側はいつもこれを言う。というか俺も言ったことがある。
コミュニケーションは「口に出さなきゃ伝わらない」とよく言われるけど、ほんとうは「口に出さなくても伝わる、でも口に出すまでは確定しない」だと思う。足元に転がるその確定に満たない確定を、それぞれが違う速度で拾い上げる。
伝えた方が早い、それは分かる。けど、伝えることの二の足の重さの方がよりあざやかに分かってしまう。愛が邪魔すぎる。

手触りが見て分かるほどの質感と、狂ったデッサンが同居するような、居心地の悪いリアリティ。円満な夫婦をフィクションでやる意味ないの分かるけど、なんだかこんな物語ばかりを見ている気がする。結婚したくない…。
sato

satoの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

途中寝てしまったのでリベンジ候補…

スコアつけるのもおかしいけど見れた範囲での感想。
演技経験のない4人が本作の主役。
スロースタートでこの調子だと随分抑揚のない映画になるな…と思ったが最後にはもう少し、この4人の行先が知りたくなる作品。

この作品で女優たちは全員賞を獲得しているが、その名に相応しい作品だと感じた。

尺の影響もあるだろうが、人間関係の移り変わりや、起こるイベントがその人物の人生をもっとみたいと後押しさせる。

途中セミナーに参加するシーンがあるが、本当に脚本なのかと疑うレベルの生々しさ。
ドキュメンタリー制作出身の浜口監督の才能が生かされた場面だった。。
moe

moeの感想・評価

-
人は気が動転すると階段から落ちるらしい。37歳になっても女友達と腕組んで歩いていいんだと思うと救われる。
夏はあらゆるものを大袈裟に見せる。世界がすきだから、世界を貶めたくない。欲しいなら闘え。助けて欲しい、今夜だけ、でも私もあなたを助けられるかもしれない。全部自分のせいだと思うことは案外、傲慢なこと。五時間分の気に入ったセリフたち
りー

りーの感想・評価

5.0
この映画に出てくる男とりあえず全員クソすぎじゃね。
でも女も大概クソだな。。
・・・私もじゃない?

人間なんてみんな矛盾を抱えて生きているものだということを突き付けられた感じ。
スクリーンの中の世界(それは自分の世界と地続きであると強く思わされる)に飲み込まれるような感覚になって全く飽きることのない5時間17分だった。

個人的に印象的だったのはワークショップのシーン。
おそらく人間が親密になるステップということなのではないかと推測したが、
最後に説明を求める参加者に対して軽くこのワークショップの意味を説明すると更に意味のわからないものになってしまったという印象があった。
言葉が重要な時と重要じゃない時というのは往々にしてあるなぁと。
私が今おかれている状況や考えていることから反映された感想だとは思うが、わざとだったらすごいな。
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