カント

ラビリンス 前編:指輪が導く十字軍との決戦のカントのレビュー・感想・評価

4.1
アルビジョア十字軍と聖杯伝説をめぐる3時間16分に及ぶ壮大な史劇。
2012年と1209年と、800年の時空を超えて物語が進行する。

2012年、南フランス、セール村。
考古学の発掘現場でタナー・アリスは幻の声に導かれ、洞窟の中で金の指輪を発見する。
洞窟を出てみると、そこは中世、十字軍の時代。焼き殺される民衆の中の、1人の女性がアリスに語りかける。

1209年、南フランス、カルカソンヌのコムタール城。
異端の宗教カタリ派(歴史上はアルビ派、ラングドッグ派)は十字軍からの攻撃を受ける。
以下、主要人物。
・アライス様。ヒロインで、ベルトラン・ペルティエの娘。
・リゼンダ。アライスの従者で信念ある女。どこまでもアライスと運命を共にする。
・ベルトラン・ペルティエ。行政長官でアライスの父。聖杯の秘密を知る。
・オリエンヌ。アライスの姉で悪女。
・ギベル。アライスの夫、オリエンヌと不義の件となるが、オリエンヌの色欲にウンザリ。
・トレンキャベル子爵。コムタール城の領主。民の為!の信念で十字軍と相対する。
・薬屋の女主人、医療の技をアライスに授ける。
・ハーシュ。薬屋の息子でアライスを守る。

・グィ・デブルー男爵。十字軍指揮官。オリエンヌと組み、聖杯の在処を探る。
・シモン・ド・モンフォール男爵。十字軍の総司令官。カタリ派虐殺の主導者。

・シメオン。聖杯の守護者の1人。
・ハリフ。聖杯の先導者。

2012年現代の主要人物は割愛。

かなり見応えの有るドラマでした。
DVDでは、前編、後編と2枚に分かれているので注意。

十字軍の投石機は、石に布をグルグル巻きにして、それを油でひたして、着火して発射!
あんなの10発くらったら、町は火の海!
中世の戦いの苛烈さを丁寧に描写していました。
800年の時空を超えた因縁のドラマも、素晴らしい。
聖杯を扱った映画は、インディ・ジョーンズや、ダヴィンチ・コードが有名ですが…
聖杯の扱い方は、ダヴィンチ・コードに近いかも。
面白かったです。
2015-8-18
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