プライバシーを持つことが悪で、完全にインターネットによって世界と繋がっていることが社会的に善だと思われている世の中は、果たして幸せだろうか。人だけでなく物もIoT技術によってネットワーク化していれば、どんな危機でも事前に回避できるし、誰も1人で苦しんだり傷付いたりしなくて良い。本作では、こういった高速でネットワーク化する「完全無欠な」社会がもたらす未来を予測し、そしてとても面白いことに、それを否定も肯定もしていない。完全に視聴者に感想を任せているのだ。どういった未来を構築するのかは我々次第であり、作中で答えを提示するのではなく、ピュアに問題提起に留めている点に感銘を受けた。
エマ・ワトソンのアメリカンイングリッシュにはとても感動したが、不慣れからか演技が若干不自然ではあったのは少しだけ悔やまれるところ。トム・ハンクスの演技は言うまでもなく最高だった。悪役は新鮮。笑
