DidinaviUpro

私、君、彼、彼女のDidinaviUproのネタバレレビュー・内容・結末

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

初アケルマン。若い女性(アケルマン)が狭い部屋から1歩も出ずに寝たり起きたり模様替えをしたり裸になったり砂糖を食べながら手紙を書いたりする様子をずっと写している。画面一面の青にナレーションが続くだけの映画とか木陰のハンモックでお姐さんがずっと寝てるだけの映画とか色々見てきたので、なるほどそういう映画ですかー最近は作劇的に構成がしっかりした映画の方がむしろ眠くなるんだよなーこういうのは色々想像しながら見れるからかえって飽きないんだよなー人間砂糖だけでどのくらい生きられるものなのかなーなどと考えつつ画面を眺めていたら30分を過ぎたあたりで女性が部屋を出て路上でヒッチハイクを始める。乗せてくれたトラックの運ちゃんと食堂でテレビの映画を見たりバーに入ってビール飲んだり一発抜くのを手伝ってあげたりカミさんと子供の話を聞いてあげたり色々とあり絵面からジョナサン・グレイザーのアンダー・ザ・スキンなんかをちょっと思い出したりしたのだが二人になっても一人語りとモノローグが基本なので急にドラマチックになったりすることもなく男子トイレで電動シェーバーで髭を剃る運ちゃんを女性と一緒にじーっと見ている感覚。やがて別の女性が暮らすアパルトメントの一部屋に辿りつく。冒頭の部屋で書いていた手紙はこの女性に宛てたものだったのかなとか思うが手紙を渡すこともなく二人はキスをしてベッドの上でセックスを始める。ドラマを描かない即物的で細やかで荒っぽくて汗のないセックス。女性が男の一人語りを聞くロードムービーを挟んで冒頭と最後で描かれるある意味抽象的な女性の部屋の意味など考えながら見終えようとしたところ



えっ何?この最後のカット何?!



怖っ!



お分かりいただけただろうか…?



大変面白かったです。
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