甲子園の魔王

私はゴーストの甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

私はゴースト(2012年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

除霊される側ってこんな気持ちなのか。

朝起き上がる。買い物に出る支度をする。卵を焼く。パンにナイフを突き立てる。洗面台にしがみつく。花瓶の周りを拭く。廊下で誰かの声を聴き逃げ出す。朝起き上がる。買い物に出る支度を…のループが冒頭から10分続く。霊能者シルヴィアの介入で自分が死者であることを自覚し、ようやく物語が動き出したかと思えば逃亡によりもう1セット10分ループに再突入。勘弁してくれ!観た時間帯もよくなかったけど、めっっっちゃ眠くなったから立ち上がったり毛抜きで無駄毛ぶち抜いたりしてなんとか意識を保つ必要があった。
こういう虚無の記憶のループに閉じ込められるのがゴーストライフってことなんだろうけどさ。エンドレスエイト思い出したわ。

全編屋敷の中だけで展開され声オンリーのシルヴィア入れても3人しかキャストが出ないミクロな範囲の物語だが、それ故に屋根裏の折檻部屋から青白い真っ裸の大男がのったり降りて来た時の気味の悪さは衝撃的。慣れ親しんだ空間に知らん奴が急に我が物顔で入ってきた時の居心地の悪さ。
螺旋階段から下ってくるシーン、過剰に恐怖を煽るような演出をせず引きで撮っているのもより異物感が際立つ。

ラストに関して、変に説明したりエピローグ入れずにスパッと終わらせたのは、僕は好きですけどね。
甲子園の魔王

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