無限

私はゴーストの無限のレビュー・感想・評価

私はゴースト(2012年製作の映画)
4.0
エミリーは毎日ループしていることに気づいていない幽霊。基本的にこのエミリーの一人芝居。
幽霊と霊能者、お互いに姿が見えない設定いいですね。声しか聞こえない霊能者シルヴィアは幽霊は最後光に導かれて昇天するのだと言うが…?


何度も繰り返されるループ映像はよく見たらちょっとずつ違っててそこまで飽きなかった。劇場で見てたら飽きたかもしれない。

エミリーの死の原因は多重人格による自死。多重人格であるためエミリーから分かれた人格の方も救わなければ昇天できない。というわけでもう一人の凶暴な人格を捜すエミリー。エミリーが日常の記憶の中でループしていたなら、もう一人の人格は悲惨な痛みの記憶の中でループしていた。これも個人的に恐怖ポイント。
そしてラスト、虚無に飲まれるエミリーともう一人の人格。その頃にはもうシルヴィアには声は届かず、光がなく闇だけが迫っているのにシルヴィアは光に導かれよと言い続ける。エミリーは本物の「無」となり、映画は終わる。
天国も地獄も極楽浄土も黄泉の国もない。死んだら「無」に帰す。これは日本人以上に死後の国を信じる国々の人々には恐怖エンド。隠れた名作でした!
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