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ニーナ・シモン 魂の歌のいくらのネタバレレビュー・内容・結末

ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画作品というよりドキュメンタリー作品ですね。
ニーナシモン、曲がすごく好きで最近はレコードを探しているアーティストの1人。さぁ、ゆっくり観てみようということで再生したら、いきなりライブ映像で彼女のちょっと不思議なパフォーマンスから始まる。しかし、ここで感じた不思議さは後々に解明されていく。なるほどねと。

人生が壮絶だね。
黒人差別、DV、重圧、躁鬱…。
彼女が辿ってきた人生、1時間半じゃ収まりません。ほんとにちょっとずつしか触れられないのに、内容は濃すぎてしまう。
キング牧師が殺された時の歌も黒人差別撤廃の運動をしていた時の歌も全部全部最終的に自分のキャリアを傷つけてしまっていた。人を殺したい気持ちを抑えて歌を武器にしていた彼女は、それでも暮らしていかなければならない。仕事がなくなっても、愛がなくなっても、お金がなくなっても、信用がなくなっても…。そして、娘に暴力を振るってしまっても。
薬を飲まなければ他人に暴力をしてしまい、薬を飲めばとろんとして歌なんか書けたものじゃなくなる。

彼女が築いたシンガーとしての人生は回り回ってグラミー賞15回という輝かしい結果を残し、自分が歌いたい、伝えたい歌を歌った。
彼女の人生を肯定する気も否定する気もないが、彼女の歌は肯定されるべきモノだと感じる。
いくら

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