YUEL

さようならのYUELのレビュー・感想・評価

さようなら(2015年製作の映画)
3.7
もうなんだか
見ながらいろんな事を考えてしまう作品。

実際、こんな風に国内に逃げ場が
無くなるような事は起こらない…
なんて誰にも言い切れない現代では
妙に胸に迫って来るものがあった。

人間と非人間が共存する事…
人間相手だと
自分の都合で振り回せない
当然、相手にも都合があって
合わせるのがめんどくさい…

そんな時にジェミノイド笑

でも、不思議と今作を見ている間
たった2時間弱で、いいな
うちにもいて欲しいなと
思ってしまう。

だけど、こっちから話し掛けないと
向こうから話しかけてくる事はほぼ無いし
感情論では「分かりません」を連発。

そう考えると人間関係めんどくさいなと
思うことがあったとしても
ジェミノイドでは物足りなくなるのかも。

さて。
話は映画に戻って。


⚠️内容に触れます


映像全体に流れる空気のせいか
狂気じみた人々や殺伐とした風景、
無表情気味のジェミノイドが
さらに無機質感を追加してくる。

今まで当たり前に生きてきた場所が
こうなると思うと本当に恐怖。

死後、分かりやすく朽ち果てる人間と
一見変わらないようでいても
人間の手が入らないと
また同じく朽ち果てていくジェミノイド。

感情なんて無いのだろうと思いきや
わざわざ危険を犯してまで
自分の意思で竹林を見に行く姿に
ちょっと感動…と思いきや
まさかの匍匐前進が怖すぎた笑
YUEL

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