さようならの作品情報・感想・評価・動画配信

「さようなら」に投稿された感想・評価

せいけ

せいけの感想・評価

3.8
原発事故以降の荒廃した日本を舞台に死の寂しさ残酷さを描いている
避難の優先順位という体のいい序列を敷かれてしまった世界の虚無感がなんともいえない
生きていく以上、設備など限りがある以上仕方ないこととはいえ生きづらい世の中だと思う
異なる者同士が生きている世界で完全に平等などあり得るのだろうか
しがないロックバンドの歌声の熱い歌声が却って虚しく聴こえてきた
あまりにも平坦に進んでいくのでちょっと退屈に感じてしまうところもあったけどいわゆる深田監督らしさも随所に感じた
カットの収め方やアンドロイドの起用など深田作品の中でもかなり挑戦作なのでは
劇作家・平田オリザとロボット研究者・石黒浩(大阪大学教授)とのコラボで、俳優とロボットが共演するロボット演劇「さようなら」を深田晃司監督が脚本・映画化したもの。
描かれている内容は死なないアンドロイドの生と、死にゆく人の対比なのだが、「死」に近づいていくというより、朽ちていくというほうがしっくりくる。
主人公とアンドロイドの二人で会話しているが、本質的には一人という描き方には、ハッとさせられた。この世界感ならではの描き方だな。
後からジワジワくる。
nokonoko

nokonokoの感想・評価

3.9
深田晃司監督映画にはまりつつ、こちらも鑑賞。

日本の終わり。
足の悪いアンドロイドと病気を抱え暮らす女性の物語。

愛していた男性は、結婚の約束後に家族と先に避難することに。
仲の良かった友人は、吸い込まれるように炎の中に飛び込み死亡。

全部覚えているって辛くない?
わかりません。忘れるということがわからないので。

アンドロイドとの会話に胸が痛くなる。

あのことさえ話さなければ、一緒に避難できたていたのだろうか?

空が綺麗。切ない。
踊る猫

踊る猫の感想・評価

3.7
深田晃司監督は芸達者なのか器用貧乏なのか。この映画でも深田ワールドではお馴染みとなった僻地の風景が登場し、今作ではタルコフスキーや黒沢清にも似た終末の風景が繰り広げられて、先人たちの世界をリスペクトしつつも独自の世界を探究し続ける野心が見える。特にこの映画では『ほとりの朔子』『海を駆ける』でも見えやすい形で存在していた「フクシマ後」の光景があからさまにされており、こちらを唸らせる。ただ、この映画では俳優陣の頑張りが今ひとつ見えづらいところがあるため、演劇的な小規模の世界を描いた(そして、その「外」に広がる世界のカタストロフを暗示した)映画なのだからカリスマ的なヒーロー/ヒロインを出してもよかったかな、とは思う(名優・新井浩文の存在感が薄い)。最後の最後、あの光景に監督は希望を託したのだろうか。それはわかるのだがそこに至るまで苦行のような時間を感じてしまったこともフェアを期するため付記しておく。あるいは私がタルコフスキー(やアンゲロプロス?)と合わないからなのかもしれないが……。
何と言っても「アンドロイドが出演している映画」なところですよ。お値段1000万円の女性型お手伝いロボが登場します。生身の人間がラバーでメイクしてんのかと思ってたんだけど本物なんですね👏遠隔操作とは言え映画で演技させるのは世界初との事。凄いしなんかエロいしテンション上がる!夢の未来はすぐ近くだ!

…と推したいとこですが、動くのは台詞に同期した唇とマバタキ、あと首がちょっとだけ。オマケに脚は故障中らしく車椅子移動…あれれ

調べたらアンドロイドとは「ヒトを模したロボ」を指すんだそうで、ゼンマイ仕掛けのオモチャもアンドロイドと呼んでOKなんだとか。これだったらチャッキーの方がよっぽど芸達者ですね。定義の問題?

舞台は原発事故で住めなくなりつつある日本。難民として諸外国へ出ていく人々や、前科などのペナルティで脱出の順番がなかなか来ない人、病気で命が消えていく持ち主…といった「衰退と死」をアンドロイドちゃんが見つめる話。近未来感はほとんど無く、荒寥とした田舎風景と詫びしさを湛えた鬱映画でした。死を待つ持ち主との淡々とした会話は「風が吹くとき」を思い出します




「持ち主が死んでしまってもアンドロイドちゃんは死にません。人間の居ない孤独の世界に取り残された彼女の姿はより一層死というものを引き立たせるのだ…🍃」

って感じでアートなカッコ良さはあるんですが、結構中身がとっ散らかっててなんだこりゃ?ってのが正直なところ😕持ち主が日本語とフランス語と英語を織り混ぜて喋るし、何かにつけアンドロイドちゃんが既存の詩を朗読するのでその時間がすっごく退屈。家族のつながりとか格差、人種問題などに薄ぅくテーマが目移りしちゃってて主題が何のなのか分からなくなる。
せっかくなんだからアンドロイドちゃんの視点だけに焦点を絞れば良かったのにね。美しい自然描写や風の音など、退廃的な雰囲気だけは素敵。

持ち主がどんどん腐敗してミイラになっていくまでを見せてきたのは驚いた。ちょっとしたアハ体験💡R15はこれのせいか?
これもなかなか衝撃的だった。
昔観た作品メモがごっそり出てきたので記録
s

sの感想・評価

3.3
避難番号で命の選別が行われているニッポン。
静かにゆっくり国として人としての死が近づいて来る。

多言語を操る主人公とアンドロイドは各国の詩を通じて迫りくる終わりへの物憂げを語る。

自分に美的感覚や感情にオリジナリティはないとアンドロイドは語るが、そもそも人も何かの受け売りで美的感覚や感情を持ち合わせているので、死が迫った時、そこまで彼女らに違いがないように思えた。
日本映画専門チャンネル〈いま、映画作家たちは。深田晃司の場合〉(2017/03/01 1:00開映録画分)
nana

nanaの感想・評価

4.0

過去作
深田晃司映画祭
舞台挨拶と生オーディオコメンタリーで2回鑑賞

人が去る世界で生きる

本物のアンドロイドがAIで演技をしていた。

人が生きていけなくなった日本と死なない高性能AIを搭載されたアンドロイド

近未来の日本
原子力施設の事故による爆発によって放射能に汚染され、国が「棄国」を宣言。
国民が海外に避難する

海外避難にも優先順位があり、差別も発生する。


日本でアンドロイドと暮らすヒロインのターニャ。
恋人もいるし穏やかに日々を送っていたけれど。


難民だから。

最終的な選民



究極になればこのような選択はまさにありそうで、どう叫んでもどうにもならない。


ターニャの周りの人達は誰も悪くない。

でも突きつけられる現実は残酷で。

心からの友の会話の真実に胸がしめつけられる。

父親がヒロインにアンドロイドのレオナを渡した理由がさらにせつなかった
snookozu

snookozuの感想・評価

3.3
舞台観てみたい。静かに怖い作品。
新井浩史が新井浩史度抜群な役で出ているので、本当に残念だなあと思う。
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