キャトラーズ

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのキャトラーズのレビュー・感想・評価

5.0
公開当時映画館に見に行かなかったことを
また後悔する作品に出会ってしまった。
毎回毎回本当に悔しくてたまらない。

コリン・ファースとジュード・ロウ共演だから
森田順平さんor堀内賢雄さん✖️森川智之さんの
吹替での最高の掛け合いが観れると思ったのに
なんでそもそも吹き替えがないんだよ!!
配給会社出てこいや!!
マジでそれだけでも結構勿体無いぞ!!
…まあ、それはともかく。

コリン・ファース、ジュード・ロウ
ローラ・リニー、ニコール・キッドマンが
一つのテーブルでディナーを楽しむシーンが
もう言葉に出来ないぐらい嬉しい。
適材適所で素晴らしい好演をし
見事なアンサンブルを披露していた。

原題の「ジーニアス」が出るタイミングが
ちょっと面白かった。
ジュード・ロウ演じるトマス・ウルフは
作中でも語られる通り天才作家なのだが
コリン・ファース演じるマックス・パーキンソンは
トマス・ウルフの書く
膨大な量の文章を適切な添削をする
いち編集者、トマスと比べるのなら凡人と
扱われてしまう存在なのだろうし
作劇としてはその対比を使う方向もあっただろうが
今作では違う。
トマスが生み出す天才なら
マックスは整える=完成させる天才だ。
トマスのとてつもない量の表現から
一番彼が伝えたいものを選別していく
トマスの一番の理解者はマックスであり
彼を天才たらしめる所以は編集者が居てこそなのだ。
それを2人の好演も相まって
非常に良い塩梅で描かれていて良かった。
ページを片手に街を歩きながら2人で
あーでもないこーでもないしている姿が
楽しくてたまらなかった。

そしてマックスが被っている帽子
ここに注目して観て欲しい。
このパーツ一つで彼の心情を表している
シーンが沢山あった。
長過ぎず短過ぎず丁度いい作品だった。
だから頼むから吹き替えをつけてくれ
それでもう一回観たい。
キャトラーズ

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