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サブイボマスクのkevinのレビュー・感想・評価

サブイボマスク(2015年製作の映画)
2.4
観る前は何も期待していなかったんです。
特別面白いかと聞かれたらそうでもないし、いつもの邦画の悪い癖もチラホラあるし、伏線がすごいとかそういうのもない。
ただ、とにかく真っ直ぐなんです!これが結構心に来た。
主演のファンキー加藤さんは歌手なのでとりわけ演技が上手いわけではありません。でも真っ直ぐさはメッチャ伝わってきて、これが役とバッチリ合っている。
小池徹平、平愛梨の二人も真っ直ぐな芝居でよかった。
まさかこの3人に泣かされるとは思ってなかった(笑)
ストーリーは特に捻りもないし、変わったことをメッセージとして伝えてるわけでもない。むしろ偽善だとか綺麗事だとか青臭さが凄まじい。みんなの笑顔が見たいから、笑顔を伝染させる為にまずは自分が笑います!なんて恥ずかしくて言えませんし。
なので好き嫌いはかなり分かれそうな気がします。
ひねくれ者の自分も「いやいや、そんな理想的なことがあるわけないじゃん」って最初は思いました。
ただ、みんなが真っ直ぐ、とにかく真っ直ぐに物語を創ってるからグッと来たのか、最後には「いや、本当はそうありたいよね」ってなりました。
脇を固める方々の好演も素晴らしかった。この人たちなしではこの完成度はなかったと思う。

ファンモンの歌はあまり知りませんが、ファンモンの歌が好きだという人にはすごく合いそう。逆に好きじゃない人は受け付けられないかも…?
理想なんて叶わない、綺麗事なんて偽善だ、という人もこれも観て少し心を開いてみてもいいかもしれない…?


と、少し前に観たので、ここまで加藤氏の不倫による点数変動なしの感想です。
加藤さんが公開目前に狙ったようにすっぱ抜かれました。まるでこの時のためと言わんばかりのタイミング。
劇中では離婚している平愛梨さんの現実はラブラブな状態。こちらはおめでとうですね。
劇中の加藤氏は純粋なまっすぐキャラという設定なのに現実はリアル昼ドラ状態。
これを映画と完全に分離して観ることができるなら問題ないでしょうが、そうでないなら「何言ってるんだ、こいつ」とか「自虐なのか?」とか頭に浮かんで映画の良さはまったく伝わらないかもしれません。あ、逆に面白くなる可能性もあるか?
演じたキャラがキャラだけに、説得力を欠く失笑映画になりかねないんだけど…皆さんの感想はどうなんだろう…。
純粋ゆえの愛の暴走…なんて都合の良い解釈とかあるのかな?ある意味欲望に真っ直ぐなのはキャラとして合ってるし。

忘れた頃にレンタルで観た方が面白いかもしれません。
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