西川監督の描く「男」って面白い。不器用さとズルさがあって、どこか真っ直ぐというか頑固というか。
全作品、出てくる男たちが「カッコよくない」んだよなあ。そこにたまらなく惹きつけられる。他監督が描く作品はどこか格好がついてて退屈だし、絵空事のよう。
本作は、死別をトリガーに主人公が人生を色々と見つめ直していく訳だが、結局のところ真実は確かめようが無かったりする。悩み、もがく中で正解や「言い訳」が立つ瞬間は訪れず、これからも主人公は人生と、他者と、永く永く向き合っていくことになる。
西川監督が描く夫婦モノ、もっと見たいなあ。