けんむら

マスコットのけんむらのレビュー・感想・評価

マスコット(1933年製作の映画)
5.0
1933年のストップモーションアニメ、そして多分世界一美しいアニメの1つ。
犬が可愛いから観てみたけど、こいつはトンデモない映画!
観なきゃゼッッッッタイに損!
まず、1933年とはとてもじゃないけど思えない出来栄え、CGなんじゃないか?ってくらいよく動きまくる。特に人形たちの表情、喜怒哀楽の表現は下手な役者よりも上!音楽を聴いてうっとりする表情なんかは素晴らしすぎてトリハダレベル。
話は心をもった縫いぐるみのブサカワ犬が、女の子のためにオレンジを届けるという30分の物語に相応しいシンプル内容だけど
オレンジを届ける中盤にでてくるパーティシーンは必見!!ティムバートン顔負けなヘンテコでアングラな人形たちの不気味さ、そして生きてるかのような生々しい動き!とてもじゃないけど80年前の作品とは思えない...。特にニワトリの骨が動くとこはこの作品の中で1番エッジが効いてるかもしれない。世界観もカオスで白黒の雰囲気も相まっていい意味で不気味。
そして、その映像の美しさ、砕けたグラスのダンスや恋の歌に涙を流す人形など不気味でカオスな雰囲気に挿入される切ないシーンが最高。今まで観た映画でこれに匹敵するほど美しい映画はほんの一握りしかないかもしれない...

いくら書いても伝えきれないむずがゆさ、とりあえず観て欲しい!
昔なのに凄い!というレベルではない、本物の芸術作品。
http://www.youtube.com/watch?v=DyLHedkQbCw
けんむら

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