TAKA

ディストラクション・ベイビーズのTAKAのレビュー・感想・評価

4.2
2016.6.21 テアトル梅田 Scr.1

・暴力!殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る
殴り倒される度に強くなる・・・
サイヤ人キタ━(゚∀゚)━ーー!!
サイヤ人或いはリアルZQN!
・理由?ない。殴ると楽しいだけ
・個性派勢揃いのキャスト!引き込まれる・・・

ギャーン!
いきなり歪んだギターが響く。
そこで全てが分かった気がした。
高まる暴力への期待、鬱屈した感情が貯まって抑えきれなくなる、渇望が捌け口を求めて疼く。胸が痛い。

暴力!暴力!暴力!暴力!暴力!
殴る!殴る!殴る!殴る!殴る!

ただそれだけ。
とても不愉快で迷惑な奴!
だけど映像に引き込まれて眼が離せない。圧倒的な作品の力。

昔読んだ、多分漫画の台詞を思い出した。アメリカのハーレムでの暴動について・・・

理由なんかない。暑かっただけだ。

本作もそう。理由なんかない。
殴りたいだけ。殴ったら面白いだけ。
鬱屈した感情を抑えるのに疲れ切ってしまった。一旦噴き出した衝動は抑えきれない。
そんな奴を誰も止められない。
ただ本能の赴くままに殴り倒す!
本能を解放する慾望を撒き散らしながら、自らをそして周りをも悪霊に変えていく。
そして解放された悪霊は決して消えることはない・・・。表面に見えなくても、この世の何処かで燻り続ける。

親切顔したオヤジども、友達ヅラするガキども、みんな鬱陶しい!
我慢が限界に達した!

理由のない衝動!
言葉は要らない。

事前には知らなかったけど、イエローキッドの監督なのか。本作同様鬱屈された感情の爆発を描いた作品だったな。

キャスティングも良かった。
柳楽優弥、醸し出す存在感が圧巻。
菅田将暉、半端ない下種野郎。
小松菜奈、ビッチ感が妙に似合う。
柳楽優弥は別格として、小松菜奈が意外なほどのビッチ感を漂わせてた。
あの妖しい目。ゾクゾクした。
最初に小松菜奈に演技を勧めた人、凄いなぁ。
ま、車のドアを使用する場面で、今一つ迫力がなかったのはご愛嬌ってことで。f(^_^;

いやぁ、ストロング・ピクチャーでした。満足(^_^)

追記。
俺自身は気弱な平和主義の平凡な人間ですからね(^_^)。念のため。(笑)
あと、エンディングの歌が雰囲気にマッチしていて良かった(^_^)
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