きたむ

後妻業の女のきたむのレビュー・感想・評価

後妻業の女(2016年製作の映画)
3.5
黒い家でも思いましたけど、悪女って大竹しのぶの真骨頂たる役ですね。

結婚相談所のパーティーに通う小夜子(大竹しのぶ)。彼女はその結婚相談所の所長、柏木(豊川悦司)と組んで持病のある資産家の男性と結婚し、殺しては遺産をごっそり奪うという生活をしていました。
そして9番目の夫、中瀬耕造(津川雅彦)を殺害した後、耕造の遺産を小夜子がまるごと相続する事になった後、耕造の娘二人が異変に気づき、小夜子が後妻業である事を知りました。
そして二人は探偵を雇い、小夜子を詮索しだすのでありました…

サイコパスホラー映画なんですが全員が関西弁だからなのか、どこかしら笑えるようなブラックコメディタッチになってます。
小夜子のやり方は知っていれば中々ドギツイ方法で今までの夫たちを殺害していきます。
そして遺産を柏木と山分けして何不自由ない生活を送っていますが、こんなもん良心が一ミリでもあればどこかしら抵抗が出てきてしまいます。
ところが彼らは違います。
お金のためにお互いすらを騙そうとしていますから。

ただおもしろおかしく見ているだけの映画でもありません。
我々男性としては明日は我が身のような思いでこの映画を見なければならないと思います。
決して別世界の話ではないのですから。
色じかけというものには男女問わず中々振り切れない欲望であると思います。

ただ僕は大丈夫な気がします。
なぜなら小夜子たちが狙うほど遺産を持っていませんからね。
きたむ

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