みやもと

ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーのみやもとのレビュー・感想・評価

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ある1本のクソゲーが32億ドルあった北米での家庭用ゲームの売り上げ高を3年で1億ドルにまで減少させ、複数の販売王手メーカーを倒産させてしまった大事件「アタリショック」。製作会社のアタリはおろか北米のゲーム市場すらも崩壊させたその大事件最大の戦犯とされるのは同名の名作映画をゲーム化した「E.T.」だった。返品の山を前にして処理に困ったアタリは「E.T.」のカセットを砂漠に埋めたとされる。これはのちに「ビデオゲームの墓場」として都市伝説になり日本で暮らす僕のような一般オタクの耳にまで届くようになった。

そんな知ってる人は知っている「アタリショック」と切っても切れない関係にある「ゲームの墓場」の謎に迫る誰が観るねやこんな映画って感じの本作ですが、監督(オタク)も登場する当時の会社の状況を語る関係者(オタク)や昨今のオタク事情を語るオタク達は一貫して真面目で冷静です。(文脈に関係ないですがプロゲームオタクの人の自室なのか趣味部屋なのか作業部屋なのかよくわからん部屋の天井から無数のコントローラー類がぶら下がったオブジェのような何かの一番目立つところにDCのコントローラがあってめっちゃ笑いました。)冷静なオタク程説得力に足る物はありません。
懇切丁寧な作りに見終えた後は一国家の市場の凋落の理由にされてしまった企業と1人の優秀なプログラマー。...熱いドラマがありましたね。そして彼の作ったクソゲーと呼ばれるゲームにまつわる都市伝説。はあ、思い出し泣いてしまうやろ!と感極まってしまうのかどうかは別として、謎の感動とこれまた謎の高揚感に包まれることと『インディージョーンズ』が観たくなることは間違いないでしょうね。
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