田中田中

亜人 第1部「衝動」の田中田中のレビュー・感想・評価

亜人 第1部「衝動」(2015年製作の映画)
4.5
コレ2週間限定って勿体無さすぎでしょ…。

ルックからしてめちゃ独創的。行き過ぎた露光感とでも言えばいいのかモノトーンで彩度が落とされた色彩が不気味すぎる。ホラー、サスペンス演出として素晴らしいんじゃ。
それでいて現実味があるんだかないんだか解らないような画面になってる。
原作マンガ未読で鑑賞に臨んだのと3部作の内の1作目である故の話の先行きの見えなさになおさら動悸がしながらの鑑賞になった。

音がまた非常に効果的。TVからは出せなさそうな音も多々。不穏さが充満していて。
ガルパンとも公開時期が被った、岩浪音響監督、ミキサー山口さん、SE小山さんの音響チームの音響は相変わらずエッジが利いていてかつケレン味たっぷり。さらに菅野祐悟さんの音楽。
https://twitter.com/hseshita/status/671189999933661184
https://twitter.com/namisuke1073/status/671350874128584704

そしてInvisible Black Matter、IBMのバトルアクションのカッコよさ。CGでしか表現し得ないビジュアル。

TVシリーズ放送前なので比較は出来ないけど、見せ方、焦点が当たるポイントが異なるそう。
シドニアからしてそうだったけど映画館くらいの視聴環境がないとポテンシャルを発揮し切れないのは明白なわけで。
最初に戻るけど2週間の公開期間は短すぎる。

海外はほぼカートゥーンとフォトリアルなバランスのCGアニメばかりで、それはそれでいいのだけれど、印象が似通ってしまっているのがどうも。
それに対しセルルックとフォトリアルのバランスのCGアニメは日本の一部の作品のみの独壇場。この方向性こそが一番観ていて面白い、カッコいい、と感じるので、ちゃんと作り手を応援して、更にビックリするような映像表現を観せてくれたらなと。
田中田中

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