だいき

バッドボーイズ フォー・ライフのだいきのレビュー・感想・評価

3.7
2020年公開映画1本目。

バッドボーイズ引退!?

2003年公開映画『バッドボーイズ2バッド』の続編。
前作以降音沙汰無しだったが、2020年になって第3弾が登場。
1作目から25年という随分ゆっくりなシリーズ化(色々なハードルがあったのだろうが)。
1作目、2作目の監督を務めた破壊王ことマイケル・ベイ監督の不在により、本作のアクション映像面には一抹の不安があったが、杞憂。
勿論、爆発成分は少なめ。
恐らく、あの監督が続投していたら冒頭のカーチェイスシーンで何台かの車が華麗に爆発していたことだろう。
別の某動画配信サービス最新作では実際に好き勝手ドカンドカンやっていたし。

最もアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラー監督の持ち味が出ているのは、ストリートギャング的な“じゃれあい”の楽しさ。
薄々感づいていると思うが、マイクとマーカスは警察というよりは限りなくギャングのノリ。
このシリーズは警官モノの皮を被ったギャング映画である。
無論、ツッコミどころはさらに増し、バッドボーイズだけならまだしもあのエリートチームもかなり緩いし、ここの警察はどうなってるんだ。
そこに関しては、「そういうものです」と思ってもらうしかない。
逆に善側がギャングのため、敵側が凶悪になりがちだが。

マイクとマーカスのバディ感はこのシリーズの大事な肝。
しかし、本作は過去作の時点で表面化していたある問題がハッキリ出た部分もあった。
それはやはりマイクが主軸だということ。
当然、ウィル・スミスが前に出てしまうのは俳優人気度からして致し方ないが、今回はそれがより際立った。
明らかに続編を作る気満々なエンディングで、実際に製作陣はそのつもりのよう。
大作になっても健在な才能を見せるアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラー監督は既に『ビバリーヒルズ・コップ』の第4弾の監督を務めることが決まっている。
これは『バッドボーイズ』以上に大変な作品。
さらにマーベルからも声がかかっているという噂。
何にせよ、バッドボーイズはまだまだ続く。
だいき

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