アメリカ版ドグラ・マグラという感じ。
脳髄には生命の起源からの記憶が眠ってるというがドグラ・マグラで、こちらは細胞にそれが眠ってる説。
トリップして記憶を呼び起こすというのが奇抜。初めは幻覚だったものが、現実に、フィジカルに現れる。
薬を飲ませてトリップさせると、宗教的なことを言うことが多いだとか、主人公は昔キリスト教信者だったとかいう点をひっくりかえし、このトリップで得られるのはダーウィニズムで「科学的」な結果である。終着点は「愛」だったが、それはキリストのアガペーなのか単なる生殖なのか、はたまたラブ&ピースなのか。
途中、原始人が街を暴れまわるというワケワカ展開になって、ハエ男的な話かと思えば、そうではなく、命や宇宙の起源みたいなものがだんだん見えてきて、しっかりトリップムービーだった。合成の映像がめっちゃかっこよくて気持ち悪くてよかった。
全体的に変な空気がただよってて、バカみたいな話なんだが、妙に映像のレベル高くて説得力があってなんか、なんなんだこの映画は。笑
