広告はバービー界での異変を解決するために人間界へバービーとケンが乗り込む姿が楽しく描かれていたから、メインの舞台はバービーランドで、実際に人間界で右往左往するようなシーンは短い。
でも、バービーランドやケンダムランドはコミカルで可愛くて、見ていてすごい楽しい!
ピンク色をはじめパステルカラーで溢れていて、家具も小物全部可愛くて、バービー達の衣装はどれも素敵!
ケンが張り切って作ったケンダムランドや道場カサハウスも、可愛い世界観の土台に、男性が好みそうなものを無理やり詰め込んで格好良く作り上げようとしたチグハグな見た目が可愛かった。
人間界でのバービーの扱いやケンが男性社会の考えに感銘を受ける姿とか、途中までゲラゲラ笑える映画。
終盤にかけてメッセージ性があまりに強くなってしまって、純粋に楽しむことができなくてしまったのが残念だった。
終始ケンたちが可哀想で可愛くて笑っちゃったけど、中盤以降だんだん可哀想に思えるような扱われ方をしていることが如実に出てくる。
監督はケンを現代社会の女性の姿を重ねているのかなと思わせる描き方だった。
ケンの扱いも含めて、フェミニズムやポリコレのメッセージ性があまりに強い。
男女の溝が深く埋まらず、性差別が社会に根付いていることをしつこく訴えかけてくるように感じて、バービーのキラキラな洋服やピンク色の可愛い世界観、知らない世界に狼狽えるコメディ描写を楽しみにしていた分すこしがっかり。