経済的には恵まれながらも、満たされない日々を過ごすスーザンが、20年前に別れた元夫が書いた小説を受け取る。
小説を読み進めていくに従い、スーザンの現実世界と虚構の世界が交錯していく様子をトムフォードが描く。
小説における描写において元夫は何を示唆しているのか、またスーザンはそれをどう受け取っているのかなど、考察のしがいがあるし、映画全編に渡り様々な暗喩が散りばめられているので見返しても楽しめそう。
虚実、美醜、生死など一見両極に見えるが二元論では片付けられない曖昧で地続きなものを鮮やかかつ恐ろしく表現していてトムフォードすげ〜ってなった。