アベ二ティKazumaAbe

20センチュリー・ウーマンのアベ二ティKazumaAbeのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
3.1
思春期の少年と、彼に人生指南をする女性たちの物語。

「女の子にとってオーガズムってどんなもの?」何とも捉えようがなく、どこに行き着くか分からない話運びに少し興味が離れてしまった。元ネタがあって詳細な設定が織り込まれているのかは不明だが、各キャラクターの捌き方にも疑問が残る。象徴性を感じるモチーフだった“タバコ”の扱いもやや中途半端。

でも、この時代に男が理想とするような女性像を破壊する映画が作られる意味は決して小さくないと思うし、不要な台詞を極力削ぎながら役者の細やかな演技で魅せる会話シーン、透明感を湛えた画面は眺めていてとても気持ち良かった。違うタイミングで観ればまた印象も違うかも。