金持ちの家の美人姉妹を居候している童貞青年が両方頂いてしまうという漫画みたいなポルノ映画、でも当時の悶々としていた若い映画ファンは『タクシードライバー』のデ・ニーロのように鬱憤を晴らすように嬉々として鑑賞していたと思うと感慨深くなる。それに出てくる女優は綺麗に撮られているし、エロシーンも丁寧に作られているのでポルノとしては標準点。
貞操観念のある姉と遊びまくっている妹という設定もそうだが、童貞青年がいきなり姉とやって成功したりと男性の妄想駄々漏れな展開がこれでもかと繰り出され男でもちょっと馬鹿らしくなってくる。そしてそれがピークに達するのが姉妹と青年とのゲームみたいな共同作業。ちなみに妹はアニメーターという設定なのも当時のアニメブームを反映してのことだと思われるが、あまり生かされていないのが残念。
生真面目そうだけれど、一旦寝たあとは結構図太くなり大胆なプレイにも興じる主人公を内藤剛志が青臭い感じで好演。でも弄んでいるときの顔がちょっと腹が立つ。
ラストはドラマとしての結末よりもロマンポルノらしくスターである女性が画面に出て終わるという王道なやり方、でもいい加減なストーリーのこの映画にはぴったり。
それにしてもサイドで展開されていた鬼上司と店員のラブストーリーはもうちょっと見たかったかも。
