TWR

レストレポ前哨基地 PART.2のTWRのレビュー・感想・評価

4.0
2011年のカナザワ映画祭でpart1にあたる「レストレポ」を見た。9年越しで2作目を見ることになる。

1作目は戦闘シーンにかなり時間が割かれ、最前線の戦闘の過酷さをこれでもかと見せつけられた記憶がある。
今作は戦闘シーンはかなり抑えられていて、既に戦地・コレンガル渓谷を離れた兵士たちへのインタビューを中心に進められる。

1作目のようないつ死ぬかわからない恐怖を、戦闘シーンの中で臨場感をもって体験するような効果は本作には無いが、インタビューからは、過酷な戦地を生き延びた人間にしか語れない異様な心理状態が炙り出される。

家族のもとに帰って一緒に過ごしたいが、一方でレストレポ基地へ帰って仲間と共にいたいとも口にする兵士たち。そして、戦闘中の興奮状態は忘れ難いものだと皆が口々に語る。
戦争の中毒性を描いた劇映画『ハートロッカー』の冒頭で、確か“War is a drug”というようなテロップがあったように思うが、ここでは現実に戦争が麻薬であることをはっきりと浮き彫りにしている。
TWR

TWR