外から差し込む光は天窓からのみという薄暗いRoomで暮らす母と子。彼らは何故ここにいるのか?時々やって来るオールドニックとは何者なのか?最初は頭の中に疑問符が渦巻きます。
5歳になったジャックに部屋の外には世界があり、TVの中の人や樹々はアニメ以外は本当に存在するリアルなんだと教える。そして母親がここに来ることになった衝撃の事実も。
母親が考えたジャック脱出作戦は最悪の展開を想像してしまい落ち着いて観ていられなかったが、ジャックを保護した優秀な婦警さんのお陰で母親もRoomから救いだすことが出来た。
後半はRoomを出てからジャックが世界のリアルを知っていく過程が語られていく。
「世界はとても広い。だから時間はバターの様に薄くなる。」ジャックにとってRoomで母親と2人きりで暮らしていた世界はそれが全てであり、24時間ずっと母親と一緒にいられたから時間は濃く感じられたのだろう。
ジャックを演じた子役の演技はとても素晴らしく、それこそリアルだった。
子供達が幸せである世界を願って止まない。