5歳になったばかりのジャックには小さなルームが世界の全て。母親のジョイは17才で拉致され、以来納屋に監禁されているから。
ジャックは目覚めるとルームの全てに挨拶する。おはよう椅子 おはよう洗面台 ジャックにとってはルームが全て。
前半はルームから脱出するまでを。後半は脱出してからのジョイの苦悩、ジャックの成長を。全体を通して母子愛を描いた作品。
以下ネタバレになるかも。。
ルームの外を知らず、世界の存在を信じなかったジャックが初めて外に出たときの解放感の描写は、マミーを思い出させた。音楽とのマッチもよかった。
主演女優賞受賞、しっくり来ました。
迫真に迫るというか、リリーのすべてと一緒で映画を観てることを忘れさせられた。そして、主演男優賞をあげたいと言う意見も納得。ジャックの無邪気さ、子供ながらの親への配慮、何度も目頭が熱くなった。
いろいろ意見もあるみたいだけど、個人的には映画全体を通して、母子愛を描いてると思う。母親からだけでなく、子から母親へも含めて。
ジョイにとっては久しぶりの「世界」は、喜びと同時に大きな苦悩をもたらす。ジョイがこぼした「だめなお母さんだね」という言葉。「でもお母さんだよ?」「そうだね」
おはようから始まって最後のさようなら。
ジャックにとってはルームから世界への変容。goodbye room
綺麗で素敵な映画だと思う。
2016 36本目