アンタレス

ザ・ダンサーのアンタレスのレビュー・感想・評価

ザ・ダンサー(2016年製作の映画)
3.5
アメリカ出身のモダンダンスの祖にして、舞台照明のパイオニア。後世ではこのような評価を受ける伝説のダンサー、ロイ・フラー(ソーコ)は、女優を夢見ていた農家の娘だった。
舞台でアクシデントに見舞われ、偶々踊った結果喝采を浴び、新たなダンスのイメージやアイディアが次々と沸いてくる。
パリ・オペラ座の大舞台に立つため、海を渡りストイックに美を追究するロイ・フラー。体への負担は限界を迎えるも、オペラ座の公演を実現させ、若く才能溢れるイサドラ・ダンカン(リリー=ローズ・デップ)を共演者として抜擢し、着々と夢への道を進んでいた。


幻想的な映像美と音響が魅力の作品といえば、『エコール』『ミッドナイト・イン・パリ』『ネオンデーモン』等々、様々あるが、この作品の映像も素晴らしくそれらの名作に劣らない。舞台を踏みしめる足音や乱れた呼吸音も作品の芸術性を高めている。
しかし、どうにも観賞に集中できなかったのは、「真実」「実在」など謳い文句にしてる割には嘘臭さが目立つからだろうか。フィクションとして観るなら問題ないのだが、史実、伝記映画としては疑問符が残る作品だった。
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